才木玲佳さんが、いま注目のパティシエたちと対談を繰り広げるスペシャル企画「おさトーーク!」。パティシエを目指したきっかけや、「カラダ・アタマ・ココロにシュガーチャージした経験=シュガーチャージ体験」などにじっくりと迫ります。才木さんが、お店の名物スイーツもいただいちゃいますよ!※撮影のためマスクを外しています
- 才木
- はじめまして。
シュガーチャージアンバサダーで、スポーツタレントの才木玲佳です。
- 島田
- パティシエ・シマの島田徹です。今日はよろしくお願いします。
- 才木
- この白いガーゼに包まれた、おいしそうなスイーツはなんですか・・・?
- 島田
- うちの店のスペシャリテ「クレーム アンジュ」です。
フランス産のフロマージュブランというフレッシュチーズを使っていて、
なかにはフランボワーズのソースが染み込んだスポンジが入っています。
- 才木
- 絶対においしいやつですね!!
- 島田
- オーナーパティシエである父が考案したんです。
- 才木
- お父さまもパティシエなんですね。
- 島田
- そうなんです。
しかも母はヴァンドゥーズ(お菓子を販売する専門職)だったので、
子どもの頃から家にケーキがあるのが当たり前でした。
- 才木
- 毎日シュガーチャージですね!
- 島田
- 食前にケーキ、食事をして、食後にまたケーキ、みたいな生活でしたね(笑)。
- 才木
- うらやましい・・・。
そんなご家庭でしたら、当然のようにパティシエの道に?
- 島田
- いえ、パティシエを志したのは、大学に通っていた20歳くらいのときです。
父がパティシエ・シマを開業するための準備期間中の話なんですが、
そのときに、いつも家にあった父のケーキが一時的になくなってしまったんですね。
「自分で作れないと、いつか好きなケーキが食べられなくなってしまうかも!」
と思ったのがきっかけでした。
- 才木
- 島田さんのご家庭ならではのお話ですね。
- 島田
- はい。要するに、自分がケーキを食べたかったんです(笑)。
- 才木
- そして、大学を卒業されてからパティシエの道に?
- 島田
- はい。父が長く勤めていた「A.ルコント」というお店で
キャリアをスタートしました。
- 才木
- フランスでも働かれていたんですよね?
- 島田
- 4年半「A.ルコント」でお菓子作りの基本を学んだあと、
フランスへ渡りました。
「ピエール・エルメ」や「ル・ブリストル」などで働きながら、
トータルで5年ほど。楽しいフランス生活でしたね。
- 才木
- 食事もおいしそうだし、
おいしいスイーツもたくさんあるんでしょうね・・・。
- 島田
- そうですね。
ただ、お菓子の種類は日本の方が多いですよ。
日本のフランス菓子業界はすごく成熟していて、
味のクオリティも極めて高いと思います。
お砂糖の種類も多いですし。
- 才木
- へぇ~、意外です。
- 島田
- 日本ではグラニュ糖ひとつとっても、
粒子の大きさによっていろんな種類があったりします。
小麦粉や、生クリーム・バターなどの乳製品も同じで、
とにかくバリエーションが豊富です。
- 才木
- 勉強になります!
- 島田
- うちの店のスペシャリテ「クレーム アンジュ」に話を戻すと、
このお菓子には日本のメーカーが作った、
粒子の細かいグラニュ糖を使っています。
メレンゲを立てるときに溶けやすくて、
しかもさっぱりしたテイストなのでぴったりなんです。
ちなみに才木さんはどんなお菓子がお好きですか?
- 才木
- チーズケーキが大好きです!
ベイクドチーズケーキも、レアチーズケーキも全部好き。
でもこのタイプは初めてです。
- 島田
- じゃあ、召し上がってみてください。
- 才木
- いいんですか!?それでは、お言葉に甘えて・・・。
- 島田
- スプーンで、中心の方をすくってみてください。
- 才木
- すごい!ふわふわだ!!あ、フランボワーズが見えた!!
- 島田
- (笑)
- 才木
- いただきます!!
- 島田
- ・・・いかがでしょう?
- 才木
- おいしい!!
今まで食べたチーズケーキと全然違う!!
すごいフレッシュな感じです。
- 島田
- まるでヨーグルトみたいでしょう。
フロマージュブランは、フランスでは離乳食に使われたり、
そのままお好みのジャムや果物と一緒に食べられたりしています。
日本ではあまり馴染みがないチーズかもしれませんが、
父がこのお菓子を作ったことで知っている方も増えましたね。
- 才木
- チーズの香りと、ソースの甘酸っぱさが絶妙です。
口に入れるとふわっと溶けて・・・あっという間になくなっちゃった。
- 島田
- うちの店はオフィス街にあるので、会社のみんなで食べるからと、
ケーキを20~30個まとめて買いに来る方もいらっしゃいます。
ケーキを食べてお仕事をがんばっていただけたり、
気持ちをリフレッシュしていただけたりしたら嬉しいですね。
- 才木
- 私も「クレーム アンジュ」を食べて、幸せな気持ちになりました。
- 島田
- フランスには、昔から
「アール・ド・ヴィーブル」という言葉があります。
「アール」はアート、つまり芸術の意味。
「ヴィーブル」は、生きるとか生活するといった意味です。
簡単に訳すと「生活芸術」といった言葉になるのですが、
生活のなかに美しいものを取り入れようという考え方です。
- 才木
- はじめて聞きました。
- 島田
- フランスでカフェに入ると、
職人さんが手作りした籐椅子が置かれていたり、
美しいお皿やカップが使われていたりします。
それだけでも豊かな気持ちになりますよね?
ケーキも同じで、生きるために必要不可欠なものではないし、
クリスマスパーティだって、フライドチキンがあれば
成り立つのかもしれません。
でも、やっぱりケーキがあると盛り上がるし、
幸せな気持ちになるし、そこに笑顔が生まれます。
- 才木
- 気がついたらニコニコになっちゃいますよね。
- 島田
- 僕は、従業員にもよく「忙しくても、笑顔でいることが大事だよ」
と言っています。やっぱり、楽しい時間のお供として
選んでもらっているわけですから。作る方も笑顔でいたいですよね。
- 才木
- これからもおいしいスイーツを作り続けて、
私たちに笑顔をください!!
- 島田
- ありがとうございます。
お客さまの大切な時間に寄り添うアイテムとして
選んでいただけるよう、これからもがんばっていきます。
- 才木
- 本日は貴重なお話、本当にありがとうございました!!
- パティシエ・シマ オーナーシェフ
- 島田 徹さん
1976年東京都出身。大学で経営情報学を学んだ後、2000年「A.ルコント」に入社。2004年に渡仏後、世界的なパティスリー「ピエール・エルメ」での部門責任者や、フランスを代表するホテル「ル・ブリストル」でのバンケット・レストランデセールなどを担当。帰国後の2009年「パティシエ・シマ」オーナーシェフ就任。伝統を大切にしつつ、表現方法とおいしさの調和を考えながら、新たな価値の創造を追求し続けている。
パティシエ・シマ
- 住所:東京都千代田区麹町3-12-4 麹町KYビル1F
- 営業時間:平日11:00~19:00、土曜11:00~17:00
- 定休日:日曜・祝日
- HP:http://www.patissiershima.co.jp/